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うまく行かない時 [剱立山]

今年の夏はかなりの確率でほぼ予定通りのガイドができていたのだが、8月も後半に入り、いろいろなタイミングのズレがあり登れない。
台湾のお客様方の剱岳ツアーは天気が良いのに、体力不足で登れず。。
南壁は、天気の読みが悪くて敗退。
今日の別山尾根は晴れたのだが、風があまりにも強くて、武蔵ノコルで敗退。

山は良い時もあれば、悪い時もあり、それを受け入れて決して無理しないことを心掛けているが、お客様には申し訳ないといつも思います。

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今日の出発時は気持ち悪い空だった。
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強風の時は綺麗に穏やかに見える。

私は、中止や敗退する度に悩んだり後悔したりするが、あっさりと自信持って割り切れる立派なガイドさんもいらっしゃる。

ちっとも羨ましくないし、ホントは立派だとも思わない。
ハッキリ言って軽蔑している。
山は解らないことだらけで、運は確実に存在する。
ホントはもっと、いろいろできたのではないかと考える事で自分も成長するように思う。

剱沢から八ツ峰へ [剱立山]

8月20日に剱澤小屋から剱沢雪渓、長次郎、八ツ峰上半縦走で本峰へ行ってきました。
剱沢雪渓の状況が心配だったので、ゆっくり明るくなってから出発しました。

この日時点で私達が通過した際の状況です。
剱澤小屋を出発してから長次郎谷まで一度も左岸には渡りませんでした。
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平蔵谷出合付近の様子。
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雪渓には降りないようテープがありました。
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右側の残置ロープを使用して右岸を巻いていきます。
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足元は崩れやすいので注意が必要。
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スラブを渡る箇所には木道が固定されています。
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ハシゴを降りる。
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巻道のすぐ脇の雪渓。
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このように薄く、崩壊が継続している個所もあります。
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長次郎谷出合に近づく箇所。
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最後の赤旗からアイゼンを履いて長次郎谷へ入りましたが、ここは安定した感じでした。

私は剱沢雪渓上を歩く自信がまったくなかったので、巻道を忠実に下りました。
雪渓の状況は今後も大きく変化すると思いますので、あくまで8月20日の状況として参考まで。

この後は、長次郎雪渓を上がりましたが、特別な危険は感じず通常の秋の状況に感じました。
ⅤⅥのコルより八ツ峰、本峰へ行きましたが、池ノ谷乗越から雨に降られ、深いガスで視界がない状態でした。
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山の状況変化は恐ろしいもので、剱岳は特に厳しいものです。
謙虚な気持ちで、与えられた状況を一個づつ、丁寧に処理していくことが大切だと改めて思いました。


快適な剱岳本峰南壁 [剱立山]

盆明けの剱岳は秋を感じさせる爽やかな風が吹いている。
初日は雨に降られ、翌日も微妙な天気予報だったが、天気予報は外れるだろうという確信があった。

そしてやはり晴れた。
珍しく剱澤小屋でゆっくり朝ごはんを食べてから出発。
平蔵ノコルより南壁A2の取付きへ。
今シーズンは既に数パーティが登っているので、浮石もなく至って快適。
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天気予報が悪かったせいか、下りの別山尾根も誰もいない。

ちょっとの雨予報で最近の登山者はすぐに中止するらしい。

翌日も剱岳に登る予定だったが、この日は3時半に出発しようと外に出たら雨が降り出し、本降りの土砂降りに。
中止して、雨が小降りになってから室堂へ向かった。

この日は三輪君のご家族が雷鳥荘に来る日。
夕方になって、やっと晴れてきた。
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短くとも充実した人生だった三輪君のことを遅くまで語り合った。
たった一週間の勤めだった雷鳥荘でも、各従業員に強烈なインパクトを残したようだ。
時々、こうして彼の話をすることは今後も続けたいものだ。

今朝、ご家族は雄山登頂に向かわれた。

北鎌尾根2016 [北アルプス]

北鎌尾根へ行ってきました。
お客様のご夫妻は10年以上のお付き合いで、なぜか北鎌尾根にずっと登れなかったのです。
気が付いたら70歳過ぎているし…
しかし、ついに最高のコンディションで登ることができました。

初日は上高地から北鎌沢出合まで。
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お手伝いしてくれた伊藤君の特製カレーです。
これで元気が出ましたね!

翌朝は暗いうちに出発。
北鎌沢の登りも涼しいうちに突破でき、北鎌尾根稜線上は快適な風とちょうど良い気温で快調なペースで独標を9時に越えることができた。
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ここからもペースが落ちず、ゆっくりと眺めを楽しみながら槍に向かいました。

北鎌平でゆっくり休憩して、いよいよ穂先へ。
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14時少し前に槍ヶ岳山頂へ。

長年待った甲斐がありました。
私もたぶん30回目の北鎌ガイドですが、過去最高の条件で登ることができました。
ご夫妻もそうですが、私も長年引っ掛かっていたものが全て取れたような気持です。
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ホントに美味しい生ビールでした。
北鎌尾根のガイドは過去いろいろなドラマがありました。
今回も大きなドラマを作ることができました。
すべてに感謝です!

快晴の源次郎尾根 [剱立山]

やっと天候が安定してきました。
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この週末は源次郎尾根へ。
剱沢雪渓の状況は非常に悪く、平蔵谷出合までは右岸の巻道を使用します。
ここは高さもあるので、早朝暗いうちは注意が必要です。
問題の剱沢の横断はたまたまこの朝は、クレバスが閉じていてスムーズに通過できました。
しかし、明日はまた通過できなくなるかもしれません。
先行2パーティが真砂沢方面へ降りて行きましたが、スノーブリッジの上を平気で歩いています。
知らないというのは怖いことです。
これだけ、山岳警備隊が注意を呼び掛けても、平気で通過する人にはどう対処したら良いのでしょう。
登山は登山者の判断で行われるものではありますが、これだけ明らかな危険を避けないことは絶対良くないことだと思います。

源次郎尾根はルンゼルートと尾根ルートの合流点が崩壊し、一ヶ所藪漕ぎする場所があります。
従来のルートを無理してトラバースすると転落の危険があるので注意です。

我々は先行パーティを抜いて、一番でⅠ峰に到着しました。
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ここは剱の数ある絶景ポイントのひとつです。
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Ⅱ峰の懸垂下降を終えて。

あとは頂上へひたすら歩くだけ。
源次郎尾根は体力を消耗します。
しっかりトレーニングを積んだ者だけが楽しめるルートです。
体力がない人には地獄でしかないでしょう。
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9時に到着した剱頂上は人だらけ。
とても祠で順番待ちして写真撮る気にもならず、こちらで記念撮影!
360度遮るもののない絶景です。

剱沢小屋で鍋ラーメンを食べてから、この日にうちに富山へ帰宅しました。

剱沢雪渓の様子をよく問われるのですが、雪渓の状態は日々変化しますので答える事はできません。
クレバスも閉じるところがあれば、当然開くところがあります。
どこを渡れば安全なルートかは、剱沢雪渓の形状をよく知ることとセンスの問題です。
自信がなければ雪渓に降りないことが鉄則だと思います。
今の状況は本当に危険だと思いますので。
ピッケル、アイゼン、ロープの装着はマストです。
この朝も別パーティがノーピッケル、ノーアイゼン、ノーロープで渡り、クレバスの横で転んでいました。

不安定な天候で… [剱立山]

この数日は必ず雷雨の時間があり、それがいつ来るかと戦々恐々しながらの登山です。
退路を断たれるバリエーションルートは別山尾根などに変更や中止しながらです。
雷雨では痛い目にあっているので、お客様をそういう目に合わせる事もできず、なかなか悩みながらの登山です。
早く安定した夏山が来てほしいです。
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頂上に立ったこの後もすぐに積乱雲がやってきます。

剱沢の雪渓状態も悪く。
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山頂から見た長次郎や熊ノ岩付近も晩秋のようです。

剱沢の通過は警備隊や山小屋から情報を得て、慎重に判断することです。
基本的には落ち着く時期を待つか中止した方が良いと思います。