So-net無料ブログ作成

裏剱の山旅 [剱立山]

ずっと天気がスッキリしない中、9月24日より裏剱へ。
やっと晴れに恵まれて、楽しい山旅ができました。
初日は剱澤小屋へ。
1.JPG
室堂も紅葉が進んでおり、秋の深まりを感じます。
2.JPG
山岳警備隊の看板も秋の深まりを感じます。

剱沢も紅葉が綺麗です。
3.JPG
この景色も10月前半で終わります。
私はあと3回は登る予定です。

翌朝は少し焼けた感じで紅葉が映えました。
4.JPG
この日は仙人池までなので、のんびりゆっくり朝の剱澤小屋を楽しみました。

剱沢雪渓は右岸の巻道がしっかりと整備され、通行にまったく問題はありません。
5.JPG
平蔵谷下部は雪もなくなり、全容が見えます。
ちょっと見に行く価値ありではないでしょうか。

長次郎出合での雪渓トラバースはまだ問題ありません。
しかし、クラックが入っている個所があるので、ルート取りは考えないといけません!

真砂沢ロッジには朝8時に到着。
6.JPG
今夏、会っていなかったので元気か心配でしたが、とっても元気でした。

小屋も無事でした。
7.JPG
スダレが設置されていましたが、これはない方が良いかもしれません。
かえって、傾きが目立ちます。
玄関は外出中になっていました。
何も変わらない安定感がホッとする小屋です。

仙人新道は紅葉はイマイチだったでしょうか。
8.JPG
それでも圧巻の景色は健在です。

仙人池ヒュッテに到着。
9.JPG
さっそく、後立山を見ながら檜風呂に入ります。

ここも大変居心地の良い小屋です。
11.JPG
今シーズンのスタッフ。
10.JPG
そして、定番の画。

この日は朝から雨予報だったのですが、あまり降られずに雲切新道を降りる事ができました。
人見寮に着いた頃に本降りになりましたが、ここまで来れば安全圏なのです。
阿曽原温泉小屋は人でいっぱいでしたが、布団一枚一人は確保されて快適に過ごせました。
12.JPG
雨の露天風呂もおつなものです。
15.JPG
「阿曽原温泉小屋」の設置ビデオも定番ですが、とても元気な稲葉ガイドが登場するので何度見ても複雑な想いです。

夕食のカレーライスも今年は特に美味しかったです。

不愉快だったのは隣のツアーグループのガイドと添乗員が宴会をやっているらしく消灯直前まで煩かったことです。
阿曽原温泉小屋はプレハブで仕切りはあるものの部屋は全部筒抜けで、話も全て筒抜けです。
疲れて寝ている人にも配慮が欲しいです。

最終日は快晴で暑かったです。
私達は暗いうちに出発して、空いている水平歩道を快適に歩けました。
ここは早出が一番です。
13.JPG
折尾大滝で朝食弁当を食べて、記念撮影。
4日間の山旅を無事に終えることができました。

今年スタートした富山の登山旅行会社「あるくトラベル」のツアーガイドで行ってきました。
今回のお客様は、全員が足並みも揃って、楽しい方ばかりで私もリラックスして過ごせました。
定番ですが、やはり秋の裏剱は良いですね。

お湯に浸かりながら、良き山小屋を訪ね、秋の深まりを感じる山旅はこのコースならではです。
14.JPG
ご参加の皆様、楽しい山旅をご一緒させて戴き、ありがとうございました。

天狗平にて [剱立山]

9月22日は弥陀ヶ原から天狗平へ歩いた。
気管支炎のお客様と二人でホントは素晴らしいルートへ行くはずだったが、降り続く雨に寄る増水で叶わなかった。
今シーズンは、ほとんど予定通りに事が進むことが多かったのだが、ここに来てまったく予定が立たなくなってしまった。
天気予報を見ていると、山に行く事が躊躇われるような予報ばかりで、ガイドキャンセルが続いている。
3.JPG
天狗平周辺はナナカマドが良い色を出している。
4.jpg
相変わらずラーメンは美味い。
名物の海苔カットはエベレスト&アマダブラムとのこと。
ちょっと無理があるような…。

こんな雨だが、ツアーガイドさん達は室堂へ向かっている。
私もたまにツアーガイドをやるが、こういう時は辛いものだ。
ツアーガイドが怖いのは、初めて会った人を山に連れて行く事だ。

私の場合の個人ガイドは、継続参加して戴いて、体力も技術も性格も知ってから山にお連れするスタイルなのでお互い安心なのだと思う。
だいたいが5~6年、長い人では10数年もの付き合いをして戴いている。
クライアントの家族のことも、山に向かう背景も、既往の病気も癖も知って、山にお連れする事ができる。

でも、私とスタイルが合わない人はすぐに辞めて行く。
それで良いのだと思う。
ガイドとクライアントは全て相性が合うはずはないし、理解し合えない状況で危険な山に向かう事はあり得ない。
山では、様々な事があり、急なルート変更や中止、緊急避難など現場で事細かに説明しなくても、(もちろん下山後の説明は必要だが)信頼をして受け入れられる間柄でなくてはならない。

しかし、ツアーガイドはそうは行かない。相手のことを何も知らないのでリスキーだ。
クライアントもガイドを指名したわけではなく、たまたま来たガイドに従うだけ。
リピーターのクライアントだとしても、その人のことをどれだけ知っているのだろう。

日本では個人ガイドは非常に少なく、ほとんどの方がツアーガイドである。
私の個人的な想いだが、年齢が過ぎたガイドや終わっているガイドは仕方ないが、若くてこれから未来あるガイド達は個人ガイドを中心にやって欲しいと思う。
自分で情報収集して、全てを判断し、クライアントと信頼関係を保ち、トレーニングする時間を作って自分のガイディングを高めていく事ができる。
どうも最近の若いガイドやガイドの卵を見ていると生活のために安易にツアーにぶら下がっているように思う。

どう考えても、ツアーガイドは個人ガイドより難しいのである。
前述のように顧客情報を持たずにガイドするリスク、大人数を連れて行くリスク、現場で責任を持って予定変更できないリスク、などがあり。還ってくる賃金は少ない。
賃金が少ないので、仕事を詰め込む。
そして、一番良い時期に自分のトレーニングをする時間もない。
だが、現状は仕事があるので、会社やエラそうに仕切っているガイドの顔色を伺いながらツアーガイドをしている。
自分の顧客を持って、自分で山を決めて、ルートを考えて、全ての責任は自分が持つ。
これこそが本来のガイド登山だと思うのだが。

まあ、私の独断と偏見ではあるのだが。

台風16号+秋雨前線=敗退 [剱立山]

この17日からのシルバーウィークは出発当日の朝まで中止するか悩みに悩みました。
様々な天気予報を見れば絶望的だったが、台風が遅れる気がしたり、秋雨前線が下がるような気がしたりで、3日間のうち数時間は登れるチャンスがあるだろうと考えて入山した。
今までも、何とかそうやって登って来たのだが…

しかし、入山日から下山日まで絶えることなく降り続く雨に剱澤小屋から出る事はできなかった。
0.JPG
一年分の雨が降ったのではないかと思うほど、良く降り続いてくれた。

停滞日のお昼ご飯はラーメンではなく、カレーライス。
1.JPG
久しぶりに食べたカレーライスは美味しかった。

下山日の午前中にチャンスが来るかと期待があったのだが、やはり朝から土砂降りで。
沢のような登山道を急いで下山した。
2.JPG
雷鳥沢のナナカマドの美しさが一服の清涼剤。

参加してくれたお客様にはただただ申し訳なく。
いろいろ考えさせられる胃の痛い三日間であった。

これから晩秋の剱岳ガイドにつきまして [剱立山]

0.JPG
今シーズンは剱沢や長次郎谷などの雪渓状態が悪くアプローチ困難なため、これから先の八ツ峰周辺、源次郎尾根、チンネなどのルートガイドは中止させていただきます。
たくさんのお申込みや問合せを戴きましてありがとうございました。
来シーズンの目標として、ご検討よろしくお願いいたします。

剱岳南壁や北方稜線、別山尾根、早月尾根、裏剱などの各ルートはまだまだ登れます。
これから涼風が心地良い晩秋の剱岳をお楽しみください。

山岳ガイド 本郷博毅
www.rems-outdoor.com

秋晴れが続く剱岳 [剱立山]

9月6日より三日間、東京へ出張に!
好日山荘銀座店と池袋西口店にて「秋の剱岳登山」についてお話をさせて戴きました。
総勢100名を遥かに超える皆様にご参加いただきました。
これから将来も、たくさんの方に剱岳を訪れて欲しいという想いで話しました。

昼間は、池袋サンシャインでの合同展示会に訪問させていただき、各社さんといろいろなお話ができて有益でした。
8日は台風の大雨予報の中、お客様達と奥武蔵の沢登りへ。
本降りになる前に無事に登って降り、新幹線で夕刻の富山へ帰りました。

9日からは剱岳ガイドへ。
ツアーの仕事で別山尾根往復でした。
0.JPG
3日間、秋晴れに恵まれてお客様達にはたいへん喜んでいただきました。

この週末は様々なガイドさん達がたくさんいました。
かなり気になったのは、ロープの扱いに明らかに未熟なガイドが何名かいたことです。

なぜ、このようなガイドが存在するかは別にして・・・。

ショートロープは職人の技術であり、熟練が足りないガイドは剱のような連続する危険個所を通過するには鎖への架け替えをクライアントにお願いして処理すべきだと思います。
この週末は、日本を代表するトップガイドが別山尾根に大勢いましたので、その安定感と安心感の差は歴然としていました。

かたや、トラバース箇所であり得ない距離感の無防備なロープ長でクライアントを確保するのを見るとクライアントが気の毒になります。
一人落ちたら偶然性に頼ることになる「形だけのショートロープ」が気になります。
ツアー会社のガイドさんのようにロープを一切使わずに、全てクライアントに鎖への架け替えをお願いする方が潔いと思います。
できないことをできるフリをするよりはずっと良いのではないでしょうか。

「ガイドの事故」は、最も聞きたくないニュースですが、あり得る話だと思いました。
剱岳別山尾根の危険と自らのロープ技術・クライミング能力の把握を間違えることのないようにしなければなりません。

私自身も今の実力や体調を測り間違えないよう、カッコ悪くても確実で安全な確保技術を選択して、残り少ない無雪期の剱岳ガイドに備えようと思いました。