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滑落すること [富士山]

11月の富士山へ行って来ました。
無風快晴だったが、下地がアイスでさらに雪面硬く、頂上まで行けず本八合で敗退した。
登ったら、降りれなくなるかもしれないと判断したから。
数日前に滑落事故があったと聞いていたが、この状況ではあり得るだろうと感じた。
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若い時に富士山屏風尾根9号5勺付近から滑落した事がある。
もの凄いスピードで50m以上滑落して、たまたま岩にぶつかりスピードが緩んで吉田大沢に入る直前で停まることができた。
停まったのは偶然であり、技術で停まったわけではない。
それまで、滑落停止訓練とかやってはいたが冬富士では、あんなもので停まるはずがないことを学んだ。

それ以降滑落した経験はないが、滑落するということはどういうことか身を持って知った。

よく登山は知識と経験が必要と言われるが、怖いのは知った様な気がするということ。

雪崩の机上講習を受けたから…。
ロープの結び方を習ったから…。
事前に動画を見てルート調べたから…。

それは知ったような気がしただけ。
本物の雪崩に流され埋まり、あるいはクレバスに落ち、そこから得た実体験を精査して自分の登山に活かすことが良い経験と言えるのではないか。
机上講習は、そんなこともあるのだと知るには良いが経験だと思わないことだ。

私は雪の富士山を案内する時には、お客様に必ずあの時の滑落経験を詳細に話すことにしている。
自分の失敗を経験して欲しくないからだ。

これから冬のガイド活動を始める上で、私には11月、12月の富士山はとても良い。
高所順応、寒冷順応、強風順応、装備チェック、雪上リスクマネジメント整理、そして心を冬仕様にするためには絶好の場所だと思う。

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