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剱岳は遥かに遠くて [剱立山]

夏休み最後に歩美は剱岳へ登ろうといろいろ準備してきました。

昨年同時期に剱澤小屋に泊まって、翌朝体調が急変して、山岳警備隊のお世話になりながら下山してから再度の挑戦。
あれ以来、「また、剱岳に行ってみる?」と聞いても「怖いから行かない!」とずっと言ってきたのだが、7月の中旬に私がクルマで自宅を出発する見送り時に「パパ、夏休みに剱澤小屋に行っていい?」と。
朝ザックを背負って走ったり、天狗平へ泊まりに行って大汝山に行ったり、暑い低山を歩いたり、もちろん得意のクライミングしたりと、私もプライベートの時間は一緒にやってきた。
今回も、私の仕事が空くのが8月最後になり29日に入山となった。
初日は雨予報、翌30日は天気予報は良いのだが微妙な感じがした。
雨の中、雷鳥荘、剱御前小屋で休みながら剱澤小屋へ。
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主人の佐伯新平さんを始め、スタッフに歓迎されて、とても元気にお喋りに夢中でした。
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20時前には熟睡したが、夜中の1時過ぎに「パパ、気持悪い」とトイレに連れて行き嘔吐して、30分ほどトイレで様子を見たが落ち着いたので再び就寝。

朝4時30分に起きて、体調確認したら、行きたいと言うので朝食を食べに行くが、全く食べれず。
体調はどんどん悪くなり、背負っての下山を決めた。

昨年と全く同じパターンで体調を崩し残念ではあるが、歩美は剱澤小屋で遊んでもらったことがとても楽しかったようだ。
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剱岳に登ってから、もう一泊して剱澤小屋で遊んでもらう歩美の希望は叶わなかったが…。

「パパが働いているところに行ってみたいな!」と言ってから2年連続で体調崩し、今はすっかり落ち込んで、「もう剱には行かない」と言っているが、何年か後にまた自分から行きたいと言うまで待とうと思う。

自分のことを言えば、今まで延500人以上のお客様を剱岳にお連れし登っていただいたはずで、私は勝手に剱岳に守られているという感覚を覚えている。
しかし、歩美とチャレンジした2回は剱岳に触らせてももらえない!
歩美とは永久に一緒に登れないという感覚がずっとある。

剱岳には不思議な感じを持つ事象がたくさんあるが、そのうちのひとつになりそうです!

八月の終わり [剱立山]

今日で8月のガイドが全て終了しました。
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7月から8月上旬までは晴れ続きで暑く、例年以上に体力を消耗しましたが、温かい山小屋に恵まれてガイド業を全うすることができました。
まだ、9月と10月の剱岳ガイドは続きますが、8月が終わると夏の区切という気がします。
緊張が一気に取れて、疲れがドッと出て倒れそうですが、明日は下山しないと…。

20年の専業ガイドで、いろんなことありましたが、お客様に恵まれ、山小屋の皆様にもお世話になり、なんとかやってきました。

剱澤小屋にて 夕食後

剱と虹 [剱立山]

「苦難を乗り越えたあとには必ず光がさす」
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夏休みを過ごし、剱澤小屋に戻ったら、剱沢に虹が架かった。
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翌朝、剱岳から富山平野に虹が見えた!
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止まない雨はない。
きっと良い未来が待ってます。

生きている限り、いろんな壁にぶち当たりますが、越えられない壁はその人には現れない。

そんなことを思わせてくれた虹でした。

昨日は台風の影響で強風の中、別山岩場を登ってから下山して来ました。
昨夜から今朝にかけて、ゴーゴーと強い風が吹き荒れています。
台風が過ぎるのを心静かに待ちましょう!

夏休み [ハイグレードハイキング]

まあ、そんなことでいろいろ嫌なことが続き、13日に下山して夏休みにすることにした。
身体より精神的に参っていたので、リフレッシュしないとヤバイと感じた。

14日に急遽、天狗平山荘に泊めていただく。
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ここはリラックスできる空間。
剱岳が見えて、星も、富山の夜景も見える素晴らしい楽園。

翌日は立山登山。
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昨年は雨の雄山だったが、今年は大汝山まで足を伸ばした。
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龍也は大汝山の直下で膝を岩にぶつけて大泣き!
だいたい、この男は誰に似たのかリアクションがオーバーなので、周りが心配するのだ。

でも、無事に富山最高峰へ。
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三人共、一年で知らないうちに随分成長したと感じた。

私には子供達と遊ぶのが一番のリラックス。

16日は富山も大雨でした。
午前中は溜まった事務作業を終えて、総合体育館でウエイトトレーニング。
午後からボルダリング。
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やはり、クライミングは原点!

あと3日、子供達とたっぷり遊んでからガイド復帰したい!
たぶん、できる!かな?

山の日は [Guide]

今年も山の日は剱岳にいた。
雷鳥沢のテントは500張を超えたそうな。
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TJARも12日に剱岳を通過して来たが、すれ違う選手の皆様は礼儀正しく、謙虚で爽やかな方ばかりで清々しい気持ちになった。
山の日に山小屋で心が折れることがあり、塞ぎ込んでいた。
もう山にはいたくない、そのトラウマを克服するには時間が掛かるが、キャンセルもあって長い夏休みを取れたので、その間に落ち着きたい。
ガイドという職業は一般登山者に迷惑をかけてはならないし、立ち振る舞いもお手本になるべきだと思っています。
あまりに悔しく情けなく、こんなことは書きたくないが…。
みんな楽しみに山に来てるのだから。
こんな世の中で、山くらい平和であって欲しい。
暴力、暴言、恫喝、誇張、絡み酒、悪しき古い山屋の慣習を持ち込んで欲しくない!
そんな時代は終わりにして欲しい。

今年は嫌なことがまとめて私に覆い被さる年。
負けないように強くありたい。

八月の空 [Guide]

山の上は時々ヒンヤリと秋の空気を感じるようになってきました。
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手術しないという決断をしてから、初めての夏。
膝の靭帯は切れたままですが、奇跡的に毎日のガイドでは支障なく動けています。

近日の踵の痛みも、シューズとインソールの変更により楽になりました。

難しいクライミングの仕事はもうできない身体ですが、剱岳を歩けるというだけで満足しなければならないと自分を納得させています。

私はダサい男だと自分でも思い、深い挫折感を味わう出来事も多々あります。

でも考えてみたら、
いつ上から岩が落ちてくるか解らない環境で、雪渓崩壊がいつ起きるかわからない環境で、日々過ごしていられるのは、随分と運が良いと思うようにして挫折感をやり過ごすことでしょうか。

いつか来るその日を考えながら、後悔しないように今日を大切にしたいと思っています。

私は事故で両脚がない男とアコンカグアに行ったことがあります。
彼の苦悩から比べたら、私など問題ではない。

今日はレスト日。
心穏やかに過ごせますように。

私のようなガイドを選んでくれるお客様に感謝して!

長次郎谷 [剱立山]

毎日暑い日が続きますねー
昨日は長次郎のガイドでしたが、状況良くないです。
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警備隊からの情報で悪いことはわかっていたが、やはり自分の目で見て、行けるところを探して、ダメなら敗退することで剱澤小屋を出ました。

熊ノ岩から左俣を見に行ったが、とても登れる状態になく、源治郎尾根へのトラバースも雪渓の状態が悪い。
右俣に上がることにしたが、最初のクレバスを超えたところでスノーブリッジを潜る。
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おそらく今日か明日には崩壊するだろうが、やはり死の匂いがする嫌な感じだ。

右側のシュルントを利用したり、側壁クライミングしたり、弱点を縫いながら池ノ谷乗越に出て、ホッと一息。

北方稜線上、長次郎ノ頭までは、まだ浮石も安定しておらず注意が必要です。
ここから鍋ラーメンを求めて猛ダッシュ!
無事に剱澤小屋に時間内到着。

一説には今年は三月の降雪が少なく、それが影響してクレバスができやすいらしいです。
三月の重い雪が、二月までの軽い雪を沈降させますが、圧密されなかったのでこんな状態になっていると。

今後は台風13号がどう影響するか、心配です!


高山植物の宝庫 朝日岳へ [北アルプス]

7月の最後は朝日岳へ。
ここは北アルプスの北端で高山植物の宝庫。
日本国内では朝日岳より北にこれ以上高い山はない。

どのコースを取っても朝日小屋までは遠い道のり。
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私達は北又からピストンするが高額のタクシー料金がネックになる。
しかし、補助金もあるので人数を集めるなどして工夫すると良い。

暑さ厳しい日だったが、下部は樹林帯で時折吹く風が気持ち良い。
昼くらいに朝日小屋へ到着。
御主人の清水ゆかりさんに挨拶して、その日のうちに朝日岳へ。
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小屋は台風後の影響もあるのか、空いていてのんびりお酒を飲みながら過ごした。

富山の幸をこれでもかというくらい満載した夕食は素晴らしい。
高山植物や食事の写真は膨大な量になるので私のFacebookでご覧ください。
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そして、日本海へ沈む夕陽を見ながら過ごせる時間はこの小屋でしかできない贅沢でしょう。

私は今まで栂海新道ガイドはテント泊で雪のあるシーズンに3回催行してきましたが、晩秋に朝日小屋からスタートするのも贅沢で良い栂海新道と思います。
今年は10月に予定していますので、ご一緒できる方がおられましたら。
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受付のゆかりさんに宿泊予約の電話が頻繁に掛かってきていましたが、「出発時間が遅すぎる!」とほとんどの方に注意を繰り返していました。
血圧は大丈夫かと心配になりましたが...。

朝日小屋にたどり着くためには、明るくなってすぐに出発するくらいで良いでしょう。
最近の登山者は山を舐めているというか、他人のデータを鵜呑みにする傾向があります。
ネットに記載される山行記録は自慢ネタが多く、そんなものを鵜呑みにすると危険です。
山はなにがあるかわからない。
なにかあったら、2時間や3時間直ぐに経ってしまいます。
まして、朝日小屋周辺は携帯電話はほぼ通じません。
最近のスマホ依存型の登山者やガイドさんには厳しいエリアです。

余裕を持って早く出発することで、全ての行動に余裕が生まれ、心も身体もリラックスして良いパフォーマンスを発揮できます。